

Each, Acrylic on canvas, 29.0×24.0 in. (72.7×60.6 cm)
どちらのキャンバスも没になったキャンバスを、昨日バーント・アンバーでただ塗っただけ。
ちなみに、昨日は没になったキャンバスを4枚潰して塗った。
ところが、これが一夜明けて眺めてみると、まあ、ある程度 (あくまである程度です、一応念のため) 抽象画になってしまう、ここのところ。
結局、僕らの仕事にはこういうところがあって、例えば古い壁にできた染みだとか汚れだとかの方が美しく感じる時がある。
先日などは、除雪車の大きな黄色のシャベルの内側にできた素晴らしい線描画、つまりは長年の間に、除雪してできた傷を見つけました。
染みだとか汚れだとか傷だとか、そんな無意識的な集合体のようなものに、人間が意識を取り払って迫れというのは、そもそもやっていること自体が、やっぱり難しいのだなと思う。
難しいのだなとは思うのだけれども、無力感にとらわれるのだけれども、それではやめるかというと、これがやめない (笑)。
まあ、経済活動優先の方たちには、なんの参考にもならないでしょうけれども、壁の染みだとか汚れだとかに迫ろうとする人生もあるのです。
鶏は次にどちらの方向に動くかだとか、蝶はどのような波形で舞うかだとか、蜩が輪唱した時に各々の蜩を線で結んでできた図形だとか、雪がまだらに溶けた時に上から見た庭全体の白色と薄茶色の地面の模様だとか、冬の朝様々な野生動物が雪の上に残した交錯した足跡だとか、そういった人知を超えたところにも美しさがあるのです。
2026年4月25日
和田 健








