
Autumn Plants 2024 Ichi-Go Ichi-E Collection
Look 32
Plants and acrylic on canvas
19.7×23.9 in. (50.0×60.6 cm)



皆様、こんにちは。
この度、イタリアの Effetto Arte Foundation が主催する「インターナショナル・プライズ・ベラスケス&ゴヤ」を受賞しました。
僕の作品が、二人のキュレーター Salvatore Russo と Francesco Saverio Russo によって、この賞に選出されました。
建築家アントニ・ガウディが設計したバルセロナのカサ・ミラ (Casa Milà) で、2024年10月26日に受賞セレモニーが開催されましたが、現在、親の在宅介護をしていますので、式典に出席することなどは、まったく考えられませんでした。
そのかわりに、フランス時代の2007年に妻とバルセロナ旅行をして、カサ・ミラやサクラダ・ファミリアをはじめとするガウディの建築や、ムンジュイックの丘の上にあるカタルーニャ美術館やミロ美術館、長年の念願だったピカソ美術館を訪れた時のことなどを、大変懐かしく思い出しました。
また僕は、それに先立つ2002年の5月から8月にかけての丸三ヶ月間をスペイン国内で、主にマドリードで生活していましたので、その時にプラド美術館で観たゴヤの特に「1808年5月2日、マドリード」と「1808年5月3日、マドリード」の連作、また「黒い絵」の連作に強い衝撃を受けました。
ベラスケスの方は、同じくプラド美術館で、数多くの有名な作品があるのですが、やっぱりなんと言っても「ラス・メニーナス」でしょうか。
それから、スペインで生活している中で、スペイン人にとってはベラスケスこそが、我々のNo.1の画家だと強く認識しているということを、はっきりと実感する機会が何度かありました。
マドリードのソフィア王妃芸術センターで観たピカソの「ゲルニカ」の衝撃、トレドまで出かけて集中的に観たグレコも忘れられません。
あれから、もう22年も経ったのですね。
それはあくまで過ぎ去ってみればということですが、それにしても、あっという間でした。
受賞セレモニーの翌日には、バルセロナの欧州近代美術館で、受賞作品のビデオ展覧会が行われ、眼を悪くして以来、遠ざかっていた展覧会ですが、とても自然な形でまたすることができました。
これからも静かに描き続けていきます。
2024年10月29日
和田 健
Dear friends,
It is my pleasure to inform you that I was awarded the International Prize Velázquez & Goya by the Effetto Arte Foundation in Italy.
My artwork was curated by Salvatore Russo & Francesco Saverio Russo for this award.
The awards ceremony, which I was unfortunately unable to attend, was held on October 26, 2024 at Casa Milà designed by architect Antoni Gaudí in Barcelona, Catalonia, Spain.
All the artworks selected for the Prize were showed through Video Exhibition on October 27, 2024 at MEAM, European Museum of Modern Art, Barcelona.
Warmest regards,
Ken WADA
Chers mes amis,
J’ai le plaisir de vous annoncer que j’ai reçu le prix International Prize Velázquez & Goya de la Effetto Arte Fondatzione en Italie.
La cérémonie de remise des prix, à laquelle je n’ai malheureusement pas pu assister, a eu lieu le 26 octobre 2024 à la Casa Milà par l’architecte catalan Antoni Gaudí à Barcelone, Espagne.
Bien amicalement,
Ken WADA

Autumn Plants 2024 Ichi-Go Ichi-E Collection
Look 24
Plants and acrylic on paper
21.3×21.3 in. (54.0×54.0 cm)

Autumn Plants 2024 Ichi-Go Ichi-E Collection
Look 25
Plants and acrylic on paper
21.3×21.3 in. (54.0×54.0 cm)
この「一期一会コレクション」は結構難しくて、結局、こちらが少しでもよりよいものを作ろうとして、力んだり、肩に力が入っていたりすると、一度身構えたらもう終わりで、向こうはするりと逃げていく。
つまりは、意気込んで、追いかければ、向こうは逃げていく。
自分で今朝はよい材料を集められたなと思った時はあまりよいことはなく、その時点でもう気負っているから。
そして、その日の制作は、難航し始め、次第に手詰まりとなり、やがて苦行となっていく。
反対に、こちらが少し疲れていたり (疲れ過ぎていてはダメ)、多少眠かったりして、肩の力が抜けて脱力していると、向こうからそっとささやくような小さな声が聞こえてきて、その人が教えてくれる。
「その葉はココ、その次にその葉をココ、そうしたら、その後はその葉をココにもってきて、違うでしょ、それは葉の軸の方が逆向きの左斜め上でしょ、そうそう。」
だから、僕はその人の声にしたがって、ただ葉を置いてゆきさえすればよい訳で、すごく楽しくて面白い、そして基本的には僕は何もすることがない。
なんと言ったらよいのか、それは、そう、もうほとんど「愉快」に近い感覚です。
この脱力状態を意図的に、日々平均して、自らの仕事として作り出すことがかなり難しい。
とどのつまり、その日の制作を始める前に、もうすべては決まってしまっている感じで、それがどのくらいなのかを数字で言い表すのは大変困難だけれども、僕の日々の実感としては、80%くらいは、始める前にすでに決まってしまっている感じが嘘偽りなくする。
あとは、夜中に目が覚めた時などはチャンス到来で、その時にその日の構図が大体すっと浮かんで来るので、朝起きたらまずは必ずその構図を試してみる、そのイメージに従ってみる。
これなども夜中に目が覚めた時には、人間は完全に脱力しているからだと思う。
人間は、起きている間に集中して仕事をしているようでいて、実は、人間は、ほとんど寝ている間に、仕事をしているのかもしれない、僕の日々の実感として、少なくとも絵画のような分野においては。
あるいは、僕が日々続けている読書なども同じで、それは起きている間に本を読み進めているという行為は確かに事実であろうけれども、物語の筋や組み立て、登場人物の心理や、作家への疑問などを整理しているのは、実は、寝ている間なのかもしれない。
人間は、起きている間は必死に働いているようでいて、実は、ぼんやりしているけれども、寝ている間は、起きている間に比べて、過酷な別世界にいるような感じがする時がある。