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こんな世の中になったらいけない

Posted in Essay 2012-2026 with tags , , , , , on 18 March 2026 by kenwada

(©︎ロイター、ドローンが捉えた無数の墓穴、イラン南部ミナブの女子校攻撃、2026年3月3日)

たとえいかなる理由があったにせよ、いったいこんなことが許されてもよいのでしょうか。
アメリカ軍の最高司令官たるアメリカ合衆国大統領は、なにか気でも狂っているのでしょうか。
こんなのは、どこからどう見ても思想などというものではない、ではなんであるかと言うとただ単に暴力であり無法だ。
今こそ真に立ち上がるべきは、イラン国民ではなくて、アメリカ国民なのではないだろうか?
この大統領免責特権男は、以前は最後の最後になると少し気の弱いところを見せていたが、一線を超えた今、短期終結を急いで焦るあまり、なにをするかわからないぞ。
アメリカ国民は、本当にこんな男を支持しているのか?
「我々の大統領は正しい、支持する、我々の目的遂行のためには、このくらいの女児の犠牲はやむをえない」とでも思っているのか?
僕はこれまでの人生で何人かのアメリカ人と出会ってきたが、そんなアメリカ人には一人も出会ったことがない。
彼らは、彼女らは、なんて言うかいつももっとフェアだった。
アメリカ人の良心はどこへいったのか?
なにゆえ大統領免責特権には、民間人にたとえ一人でも犠牲者が出た場合、即時失効するという付帯事項の一条文がついていないのか?
なにゆえ、イタリアとドイツの首脳が背を向けるだけで、他国は傍観しているのか?
ああ、これから笑顔で夕食会に臨もうとしているのは、いったいどこの国のなんという名前の首相なのか?
ああ、多くの女の子たちが亡くなっているのに、ホワイトハウスでこともあろうか親指を立てて笑顔でツーショットの写真におさまっているのは、いったいどこの国のなんという名前の首相なのか?
なにゆえ、側近は日米首脳会談への出席を止められなかったのか?
延期するための理由など十や二十、短時間でいくらでも考えられたであろうに。
では仮に百歩譲って、なにゆえ側近は「総理、たくさんの子どもたちが亡くなっています、是非今回は笑顔だけはおやめください」と言えなかったのか?
「世界中に平和と繁栄をもたらせるのは、ドナルドだけだと思っています。私は諸外国に働きかけて、しっかりと応援をしたいと思っています。きょう、私はそれを伝えに来ました」
これはいったいなんなのか?
どこをどう叩けばこのような文言が生まれてくるのか?
もちろん、原稿の読み間違いだと思うけれども、僕は絶対に応援などしない、日本人が皆応援などしていると思われたら本当に困る。
世界中が日本を注視しているぞ。
ああ、これであと一ヶ月でも戦闘が続くものなら、アメリカも悪いけれども、イランもなかなか悪いなどと、したり顔で言い出す者が必ずや出てくるぞ。
そして、この少女たちの魂は調査中だとかで闇に葬られるぞ、ロシア軍によるブチャの虐殺のように。

2026年3月20日記
和田 健

世界中の誰もがすでによく知っているように、2026年2月28日にアメリカとイスラエルによるイランへの空爆で、イラン南部ミナブの女子小学校が爆撃され、少なくとも175人 (報道によって幅がある) の女子児童が死亡しました。
でもこれは通常の意味で死亡したのとは全く異なりますよね、明らかに殺戮ですよね、虐殺されたのです。
ここは言葉遣いを間違えているような場合では断じてない。

そして、全く罪のない少女たちの無数の墓穴には、人類がこれまで築き上げてきた英知や知性などは微塵も感じられない。
ここにあるのはただ単に極めて自己中心的な言うことをきかない者に対する消去や抹殺願望であり、民主主義の衣を借りた知性なき独裁者の極めて短絡的な思考、同時にこの男にいつも付き纏うなにかある種の駄々を捏ねるような幼児性、幼稚的かつ自己充足的な欲求の実現願望でしかない。

アメリカ軍の最高司令官たるアメリカ合衆国大統領は、これを踏まえて翌3月1日に、イランへの軍事作戦について「非常に順調に進んでいる」と発言しました。
小さな女の子を175人も殺しておいて、「非常に順調に進んでいる」とは、いったいどういうことでしょうか。
その後、今度は「イランがやった」と発言を変えました。
さらには、「私は知らない」と再度発言を変えました。
報道されていますようにすべて事実です。
人間として、なんという卑怯さなのでしょうか、なんという卑劣さなのでしょうか。
アメリカ合衆国大統領よ、この写真をきちんと額に入れて、毎晩枕元に置いて眠れ。

公式会見の場で、私が指揮する我が国の軍隊が作戦冒頭の初日の攻撃において、取り返しのつかない致命的なミスをおかしてしまった、ついては私は最高司令官として全生涯をかけてこの罪を償っていきたいと心から謝罪し、その上で、作戦の継続に関しては、この段階までこのような方向性で引き続き行いたいと国民に説明するのが、一国の大将というものなのではないでしょうか。

これは縦横斜め、どこからどうみても、ジェノサイドです。
すなわち、暴力的破壊行為であり、大量虐殺です。

ここで改めて持ち出すまでもなく、誰もが知るようにアメリカ合衆国大統領は、前回の大統領選挙で大勝して当選しました。
すなわち、アメリカ国民が民主主義の法のもと、正式な手続きを踏んで選んだ大統領です。
大統領免責特権が消失した時に、つまりは、大統領の任期が終了した時に、アメリカは前大統領のこの戦争犯罪を裁くためのリベラルな力の最後の一雫を、国際刑事裁判所に委ねることなく、一国家として果たして持ち得るのでしょうか。
つまりは、僕の言いたいことは、当然のことながら、容易に想像されることとして、大統領時代のありとあらゆる人脈を駆使して、残された私有財産の全てを注ぎ込んででも、灰色決着に持ち込もうとすることは目に見えているのではないだろうか?

今にして振り返れば、このような男を当時の日本政府が閣議決定した上で、2019年5月に国賓として招いたことは、かえすがえすも浅はかであり、痛恨の極みでしかありません。
また、明日から日米首脳会談が始まりますが、罷り間違っても笑顔でがっちり握手などということのないように、内閣総理大臣にはしっかりとお願いしたい。

僕は心の底からもう完全に頭にきてしまいましたが、今は怒りを通り越して、こんな世の中に生きていて、毎日毎日がただただ悲しくて空しくて仕方がありません。
僕らはこんな世の中しか、次の若い世代に残せないのかと、こんな世の中で今の小さな子どもたちはこれから長い間生きていくのかと。

こんな世の中になったらいけない、人の家に土足でずかずかと入っていくような真似をしたらいけない、たとえその人がどんなに嫌いであっても、そんなことをしたらいけない、そこにはその人たちが築き上げてきたその人たちだけの小さな団欒があるからです、そこには家族の小さな温もりがあるからです。

僕の母は、ちょうど今のミナブの子どもたちの年齢の頃、すなわち9才の時に、東京大空襲で実家が全焼しましたが、以来今月で81年、2022年2月のロシアのウクライナ侵攻も然り、なにゆえ人間はある周期をおいては、同じような過ちを絶えず飽きることもなく繰り返すのだろう。
権力、欲望、所有、名誉、財産、プライド、メンツ・・・、そうした人間の本性であるところの「性(さが)」、人間の自分本位な歪んだ「我(が)」が、絶えずその根底にあるのではないだろうか。
人間は本当に醜い、愚かだ、端的に言って頭が悪い。
誰もが手元にスマートフォンを持って歩き、電車や車の性能がよくなっただけで、人間の心の中は実は退化している感じがする、少なくとも耐性が少なくなってきている感じがする。

僕は一人の小さな芸術家として、一人のちっぽけな詩人として、もとより全くの無力ではありますが、そんなことはわかりきっていますが、淡々とただ真面目に本当に思っていることを書こうと思いました。
非暴力の形で、こうして小さな声明のようなものを出そうと思いました。
僕はここに書いたことについて、誰の賛同も得たくはありません。
こんな世の中になったらいけない、それだけです。

最後に、アメリカ合衆国大統領へ (三句)
ミナブの子皆殺しされイランだと

幼き子皆殺しされ知らないと

一線を超えて狂うは誰のため

2026年3月18日記
和田 健