こんな世の中になったらいけない
(©︎ロイター、ドローンが捉えた無数の墓穴、イラン南部ミナブの女子校攻撃、2026年3月3日)

たとえいかなる理由があったにせよ、いったいこんなことが許されてもよいのでしょうか。
アメリカ軍の最高司令官たるアメリカ合衆国大統領は、なにか気でも狂っているのでしょうか。
世界中の誰もがすでによく知っているように、2026年2月28日にアメリカとイスラエルによるイランへの空爆で、イラン南部ミナブの女子小学校が爆撃され、少なくとも175人 (報道によって幅がある) の女子児童が死亡しました。
でもこれは通常の意味で死亡したのとは全く異なりますよね、明らかに殺戮ですよね、虐殺されたのです。
ここは言葉遣いを間違えているような場合では断じてない。
そして、全く罪のない少女たちの無数の墓穴には、人類がこれまで築き上げてきた英知や知性などは微塵も感じられない。
あるのはただ単に極めて自己中心的な言うことをきかない者に対する消去や抹殺願望であり、知性なき独裁者の極めて短絡的、同時にこの男にいつも付き纏うなにかある種の駄々を捏ねるような幼児性、幼稚的かつ自己充足的な欲求の実現願望でしかない。
アメリカ軍の最高司令官たるアメリカ合衆国大統領は、これを踏まえて翌3月1日に、イランへの軍事作戦について「非常に順調に進んでいる」と発言しました。
小さな女の子を175人も殺しておいて、「非常に順調に進んでいる」とは、いったいどういうことでしょうか。
その後、今度は「イランがやった」と発言を変えました。
さらには、「私は知らない」と再度発言を変えました。
報道されていますようにすべて事実です。
人間として、なんという卑怯さなのでしょうか、なんという卑劣さなのでしょうか。
アメリカ合衆国大統領よ、この写真をきちんと額に入れて、毎晩枕元に置いて眠れ。
公式会見の場で、私が指揮する我が国の軍隊が作戦冒頭の初日の攻撃において、取り返しのつかない致命的なミスをおかしてしまった、ついては私は最高司令官として全生涯をかけてこの罪を償っていきたいと心から謝罪し、その上で、作戦の継続に関しては、この段階までこのような方向性で引き続き行いたいと国民に説明するのが、一国の大将というものなのではないでしょうか。
これは縦横斜め、どこからどうみても、ジェノサイドです。
すなわち、暴力的破壊行為であり、大量虐殺です。
ここで改めて持ち出すまでもなく、誰もが知るようにアメリカ合衆国大統領は、前回の大統領選挙で大勝して当選しました。
すなわち、アメリカ国民が民主主義の正当な手続きのもとに選んだ大統領です。
大統領免責特権が消失した時に、つまりは、大統領の任期が終了した時に、アメリカは前大統領のこの戦争犯罪を裁くためのリベラルな力の最後の一雫を、国際刑事裁判所に委ねることなく、一国家として果たして持ち得るのでしょうか。
今にして振り返れば、このような男を閣議決定した上で、2019年5月に国賓として招いたことは、かえすがえすも浅はかであり、痛恨の極みでしかありません。
また、明日から日米首脳会談が始まりますが、罷り間違っても笑顔でがっちり握手などということのないように、内閣総理大臣にはしっかりとお願いしたい。
僕は心の底からもう完全に頭にきてしまいましたが、今は怒りを通り越して、こんな世の中に生きていて、毎日毎日がただ悲しくて仕方がありません。
僕らはこんな世の中しか、次の若い世代に残せないのかと、こんな世の中で今の小さな子どもたちはこれから長い間生きていくのかと。
こんな世の中になったらいけない、人の家に土足でずかずかと入っていくような真似をしたらいけない、たとえその人がどんなに嫌いであっても、そんなことをしたらいけない、そこにはその人たちが築き上げたその人たちだけの小さな団欒があるからです、そこには家族の小さな温もりがあるからです。
僕の母は、ちょうど今のミナブの子どもたちの頃、東京大空襲で実家が全焼しましたが、以来今月で81年、2022年2月のロシアのウクライナ侵攻も然り、なにゆえ人間はある周期をおいては、同じような過ちを絶えず飽きることなく繰り返すのだろう。
欲望、所有、名誉、財産、プライド、メンツ・・・、そうした人間の本性であるところの「性(さが)」、人間の自分本位な歪んだ「我(が)」が、絶えずその根底にあるのではないだろうか。
人間は醜い、愚かだ、端的に言って頭が悪い。
誰もが手元にスマートフォンを持って歩き、電車や車の性能が多少よくなっただけで、人間の心の中は実は退化している感じがする、少なくとも耐性が少なくなってきている感じがする。
僕は一人の小さな芸術家として、一人のちっぽけな詩人として、もとより全くの無力ではありますが、そんなことはわかりきっていますが、本当に思っていることを淡々とただ真面目に書こうと思いました。
非暴力の形で、こうして小さな声明のようなものを出そうと思いました。
僕はここに書いたことについて、誰の賛同も得たくはありません。
こんな世の中になったらいけない、それだけです。
最後に、アメリカ合衆国大統領へ (三句)
ミナブの子皆殺しされイランだと
幼き子皆殺しされ知らないと
一線を超えて狂うは誰のため
2026年3月18日
和田 健
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