経済と芸術の比

2020年10月21日、この画布の1回目のペインティング、シリーズ F Paintings 4作品のペインティング総数は12回。

2020年10月22日、この画布の5回目のペインティング、シリーズ F Paintings 4作品のペインティング総数は15回。

これは心の底から本当に思うのですが、この国の政治家や指導者たちは与党から野党に至るまで、経済の話しかしないですね。
もう経済、経済、経済、経済、ひたすら経済です。
それは確かに大切なことです、経済は。
でも芸術家の立場からすると、あまりに偏っていると思います。
芸術家の存在なんて、「あれっ、お前まだ生きてたの?」っていう感じです。
経済と芸術の比が、10対0か、よく言って、9対1くらいの感じがします。
日本人は本当に経済の話しかしなくなりました。
それは真のエリートの意味を履き違えてきたことや、国民が一般教養を軽んじるようになったことにもつながります。
さらにこうした日々日常のすり込み、洗脳ほど恐ろしいものはなく、僕はこの国の子どもが、いつだって、最優先されるべきことは経済なんだ=したがって、この世で一番尊い価値のあるもの、幸せにしてくれるものは、まずは何と言ってもお金なんだ、という子どもに育たなかったら、かなり驚きます。
長年にわたり、ひたすら経済最優先を唱え続けてきた結果、現にお金に関する犯罪が多発しています。
もはや多発しているなどという生易しいレベルではなく、各種の詐欺事件については、すでに常態化している感さえあります。
あくまで僕の知る限りにおいてではありますが、そういう異常な国は、日本しかありません。

日本国内にいてずっと暮らしていると、感覚が次第に麻痺してきて、経済の話をすることが、ごく当たり前の日常になってしまいますが(そしてこれはかなり危険なことです)、僕が若い人に是非伝えたいことは、世界中すべての国が決してそうではないということです。
そういう僕もフランスに行くまでは知りませんでしたが、フランスでは芸術家はかなり大切にされます。
何か大切なことをしている人だという、基本的なリスペクトがもうまるで違います。
この空気感の違いは生活してみないと(旅行では)わからないと思いますが、アカデミーに必死に通っていた駆け出しの頃から、制作・発表活動を繰り返すようになってからも、同じ地球上の国だろうかと思うほど、もうまるで別世界のように空気感が違いました。
そうですね、数字に置き換えるのは難しいけれども、経済と芸術の比が、4対6くらいでしょうか。

今日は上皇后美智子さまのお誕生日ですね。
美智子さまのように、そして美智子さまのようにまでは望めなくとも、芸術にご理解、ご関心、ご情熱をお持ちの方が、この国の政治家や指導者たちに、せめてもう少し増えてくれるとよいのですが。
そのことを熱望いたします。

このままでいくと、ますます治安は悪くなり、やがてどこかの時点で、こうしたひずみ、しわよせに社会が耐えられなくなるかもしれません。
と言いますか、すでに耐えられなくなっているような感じもいたします。
その時、僕が一番怖いのは、人々が自己の日々の不満や鬱憤を晴らすために、(相変わらず残念ながら芸術には縁のない)これまでにない新しいある種のタイプの政治家なり指導者なりの登場を次第に待望するようになり、ようやく登場したとなると、諸手を挙げてその人に熱狂することだと思います。

僕は昔の話をしているのでは決してありません。

2020年10月20日
2020年10月22日加筆
和田 健

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